しまんちゅシネマ

映画ノート

グッドナイト&グッドラック


2005年(米)
監督:ジョージ・クルーニー
出演:デヴィッド・ストラザーン/ジョージ・クルーニー/ロバート・ダウニー・Jr/パトリシア・クラークソン/レイ・ワイズ/フランク・ランジェラ
【ストーリー】
1953年、米ソの冷戦が激しさを増す中、アメリカ国内ではマッカーシー上院議員を旗頭に、国内の共産主義者の徹底した排除活動が行なわれていた。そんな中、CBSの人気キャスター、エド・マローとプロデューサーのフレッド・フレンドリーは、番組内でマッカーシーの欺瞞を暴き、彼こそが自由の敵であると訴える内容の放送に踏み切るのだった。(Allcinemaより)
■感想
ジョジクル特集5本目!
今月の特集ラストを飾るのは、ルーニー監督2本目の本作
赤狩りの脅威にさらされる50年代、CBSニュースキャスターエド・マローとそのチームが
自由を守るため、マッカーシーイズムに立ち向かう姿を描く実話ベースのドラマです。
 
コンフェッション』もそうでしたが、クルーニーは続けてテレビ界の内情を時代の情勢に絡めた
社会派な映画を監督しましたね。
ルーニーのお父さんがニュースキャスターだったことが大きく影響しているのかもしれません。
 
日本でも昔はニュースはアナウンサーによ伝えられるものでしたが
いつの頃からか、ジャーナリストにより、報道されるようになりました。
私が意識した中では筑紫さんが元祖です。
その切り口に魅了され、ニュースにも俄然興味が沸いたのを記憶してるけど
キャスターによっては、「その意見ってどうなの?」と感じることがあるのも事実
ニュースにどこまで報道側の考えを入れるかは、ジャーナリズムの難しいところでもあるでしょうね。
 
当時、赤狩りを先導する上院議員マッカーシーに、一テレビ局が立ち向かうことは、
リスクを伴う賭けでもあったでしょう。
モローとプロデューサーのフレンドリーが放送後に達成感と緊張の入り混じった
複雑な表情を見せるのがリアルだったし、
野球の試合にでも勝ったかのように沸くスタッフとの対比も良かった。

主演のエド・マローにはデヴッド・ストラザーン
静かに意思の強いモローを熱演し、ヴェネチアで男優賞受賞
足を組んだ不動のポーズに、タバコをくゆらせるスタイルが渋く、モノクロシーンに映えました。
 
ところで・・・
映画の中でロバート・ダウニー・Jrとパトリシア・クラークソンが夫婦を演じてるんですが
彼らを描く意味合いは何だったんでしょう
CBSスタッフ間の結婚は許可されておらず、彼らは結婚を公にできないでいます。
結局最後にはそのことを局からとがめられるのですが・・・

結婚自体はまるで悪いことではないのに、ある権力の中ではいけないこととされ
闇に葬られる
それは、アメリカ国内で共産主義が排他されることと同じだと言ってるんでしょうか?
 どなたか分かる方、答えを教えてください。m(_ _)m


BGM代わりのジャスの演奏と生歌も時代を映し、大人っぽい映画に仕上がってます。
 
モローが番組の最後に言う決まり文句が
グッドナイト&グッドラック!」
これを言いたくて、特集の最後にもってきたの。バレバレかしら?(笑)