しまんちゅシネマ

映画ノート

死にゆく者への祈り


1981年(米)
監督:マイク・ホッジズ
出演:ミッキー・ローク/ボブ・ホスキンス/サミ・デイヴィス/アラン・ベイツ/アリソン・ドゥーディ/リーアム・ニーソン/クリストファー・フルフォード
【あらすじ】誤ってスクール・バスを爆破してしまい、仲間からも当局からも追われているテロリスト。海外脱出の条件として、ある殺しを引き受けるが、その現場を神父が目撃する。決して口外できないという規約を逆手に取り、あえて神父に殺しの懺悔をするテロリスト。だが、神父に近づく内に、彼の中で何かが変わり始めていた……。(allcinemaより)
 
眺めのいい男特集 4本目  元眺めのいい男?ミッキー・ローク
■感想
昔は眺めが良かったよね、といえばミッキー・ローク
現在とのギャップという点では一番ですよね。
そのミッキー・ロークが演じるのはIRAのテロリスト、マーティン
スクールバスを間違えて爆破して以来、罪の意識に苛まれながら、孤独に生きる術を模索する男
 
そんなマーティンの心の痛みを知り
彼に神に祈りを捧げ許しをこうことを勧めるのがボブ・ホスキンス演じる神父さま
聖職者として、懸命に心の平安に導こうとする姿は感動的でもある
 
のだけど・・・
うーん、この映画をキリスト教徒の皆さんはどう見るのかなぁ。
懺悔をすれば救われるの?
逆に言えば、懺悔をすれば何をしてもいいの?
キリスト教的に、本当にこれでいいの?
と疑問が沸き起こってしまったんですよね。
 
ミッキー・ロークはすでにちょっとポチャ入ってるし
アイルランド訛りにも違和感があり、IRAメンバーというのは無理があったけど
罪の意識に苛まれる、孤高の男の哀愁漂う感じは良かったんですよ。
ホスキンスも勿論いい。
でも安易な宗教観を絡めたために、せっかくの「罪の意識」が宙ぶらりんになった感じがして残念でした。
 

共演にリーアム・ニーソン
高い鼻にメガネをかけて、知的でクールなテロリストでしたね
 
表向きは葬儀屋、実はギャングにアラン・ベイツ
ってか、そんなギャングいる?^^;
 
大げさ気味な音楽は、ドラマティックに物語を引き立てるし
終盤、ミッキーがキリスト像に直面する姿も涙を誘われました
 
宗教的なところを深く考えず、哀しき男の運命を描いた作品と見れば十分に楽しめると思います。