しまんちゅシネマ

映画ノート

エクソシスト/ディレクターズ・カット版


 
2000年(1973)(アメリカ)
監督:ウィリアム・フリードキン
出演:エレン・バースティンマックス・フォン・シドー/リー・J・コッブ/ジェイソン・ミラーリンダ・ブレアキティ・ウィン
  
■感想
73年製作のオリジナルの『エクソシスト』に、15分間の未公開シーンを加えた、ディレクターズカット版を観ました。監督はウィリアム・フリードキン
 
オリジナルを観たのは、はるか昔のこと。
詳細は忘れてる状態の鑑賞で、勿論ディレクターズカットで加えられたシーンがどこかも分からず。
せっかくなので、鑑賞後再度監督のコメンタリーを聞きましたが、これが大正解。
追加箇所も分かったし、監督の意図するところも分かって大満足。面白かった~。
 
ストーリーは今更説明する必要もないでしょうか。
12歳のリーガンに取りついた悪魔を、神父がエクソシズムで取り除こうとするお話ですね。
マックス・フォン・シドー演じるメリン神父にとっては、25年ぶりの悪魔パズズとの対決でもありました。

コメンタリーを聞いて分かったことだけど
粘土細を得意とするリーガンの作ったビッグ・バードみたいなのが
イラクの発掘現場でメリン神父と向き合ったパズズ像を髣髴とさせるもので
この時点でバズズがリーガンに忍び寄っていることに気づかないといけなかったんですね。
名作といわれる作品はやっぱりディテールへのこだわりが違う
 

それにしてもリーガンを演じたリンダ・ブレアの演技には脱帽
「fuck me!fuck me!」とナイフでブスブスとやるのには、コラコラでしたけど(汗)
階段を逆さ四つんばいで下りてくるところとか、悪魔憑きを描く作品の大元になってるところもありますね。

大昔見たときは、キリリと首が回転するシーンと、緑のウへに凍りついたもんですが
今観ると、それ自体そんなに怖くはない。
でも、純粋な子供にとり憑く悪魔の邪悪さが怖かったのと
変わりゆく娘に諦めの気持ちを抱き始める母親の姿も悲しかった。

壮絶な悪魔祓いで死闘を繰り広げる二人の神父の姿に感動でしたが
これは母と娘の闘いでもありましたね。
オカルト映画の金字塔ここにあり 繊細な音楽も効果的でした。