しまんちゅシネマ

映画ノート

幸せの行方...


 
ラースとその彼女』のライアン・ゴズリングが、殺人容疑にかけられた不動産王の息子を演じる
実在の事件を元にしたサスペンスドラマです。
オール・グッド・シングス/All Good Things (2010)アメリ
監督:アンドリュー・ジャレッキ
出演:ライアン・ゴズリングキルスティン・ダンストフランク・ランジェラ
 
■感想
ランアン演じるディヴィッドはマンハッタンの不動産王を父に持つ大資産家の息子。
彼は貧しい家庭のケイティ(キルスティン・ダンスト)と恋に落ち結婚
二人で小さな健康食品の店を構え新婚生活をスタートさせる。
ところが不動産業を継いでほしい父親からのプレッシャーと、
子供を望む妻との意見の食い違いから
その関係がギクシャクしていき、やがてミステリアスな殺人容疑をかけられていく、・・・というお話し。
 

二人の構えたお店の名前がタイトルでもあるAll Good Thingsなんですね。
幸せいっぱいの二人だったのに、その幸せは長く続かない・・
なんて書くと、日本公開中の『ブルーバレンタイン』と一緒やん!って言われそうだけど
全然違うのよ。

というのも、ライアン演じるディヴィッドは幼い頃に母親を亡くしていて、
そのトラウマを抱えているという設定なんですね。
だからこの映画のライアンが、ぞっとするほど怖い!
普通だった表情が、だんだんに冷ややかになり、やがて狂気を帯びてくる。
『ラース~』のホニャーっとした彼とはまるで別人だぁ。
 
妻ケイティを演じるキルスティンは、撮影の少し前にうつ病で入院加療したとのこと。
その経験が役に立ったと本人が言うように、
夫に違和感を感じ、だんだんに陰鬱になっていく妻を巧く演じていました。
 
後半のスリリングな演出は見ごたえあり
日本公開は未定ですが、
ライアン・ゴズリングは老けメイクから女装まで披露してくれます。
ファンには一粒で二度おいしい!・・かも