しまんちゅシネマ

映画ノート

サラの鍵

 
 
ナチスものが続いたので流れで・・
ナチス占領下のパリで行われたユダヤ人迫害、ヴェルディヴ事件を題材に
ユダヤ人少女サラの運命を描く作品です。
 
サラの鍵 (2010) フランス
監督:ジル・パケ=ブランネール
出演:クリスティン・スコット・トーマスメリュジーヌ・マヤンス/ニエル・アレストリュプ/エイダン・クイン
 
ナチス占領下のパリで大勢のユダヤ人が一斉検挙されたのが「ヴェルディヴ事件
SSの検挙に母親が対応してる間に、サラは弟をクローゼットに隠し
決して出てきてはいけないと言い渡し鍵をかけます。
 
大勢のユダヤ人がスタジアムに集められる中、
弟の救出をナチのSSに懇願するも聞き入れてもらえず、一家は散り散りに収容所に送られることに。
早く助け出さなければ弟の命はない。
クローゼットの鍵を握り締め、脱出の機会をうかがうサラですが・・・
 
事件から67年後、サラの存在に興味を持ち、その消息を追うのが
クリスティン・スコット・トーマス演じる米国人ジャーナリスト ジュリア。
 
映画は時代を行き来しながら、事件の真実に迫ると同時に
深い悲しみを背負ったサラの人生を通し、命の尊さを訴えます。
 
 

12歳のサラを演じたメリュジーヌ・マヤンスは『リッキー』で娘ちゃんを演じた子でしたね。
サラは小さいのに親よりも機転が利いて賢いのね。
その賢さがあだとなり、彼女がホロコーストの悲しみ以上に深い責めを追うのが切ないです。
メリュジーヌちゃんの演技には泣かされますよ。
 
 
同じ過ちを繰り返さないために、過去の痛みと悲しみとを未来に伝えなければならない。
そんな監督の思いが伝わる作品でした。