しまんちゅシネマ

映画ノート

彼とわたしの漂流日記


 
バレンタイン特集2本目
今日は、イ・へジュン監督による韓国映画
自殺に失敗し漢江(ハンガン)の中洲に流れ着いた若者と、高層ビルからそれを見る引きこもり女の
奇妙な交流を描くサバイバル・ラブストーリーです。
 
彼とわたしの漂流日記(2009) 韓国
監督:イ・へジュン
出演:チョン・ジェヨン/チョン・リョウォン/ヤン・ミギョン
  
借金を苦に、漢江(ハンガン)に身を投げた男(チョン・ジェヨン)は、
その中州に流れ着きます。
対岸にソウルの街を見ることができるのだけど、泳げないため渡ることができず
トム・ハンクス並みの漂流生活を送るんですな。
そして、そんな彼を高層ビルから眺める女(チョン・リョウォン)あり。
たまたま男を望遠レンズで発見し、毎日観察するうちに、女は男と交流したくなる。
しかし彼女は3年間引きこもり生活をしている女・・。
 

 
とにかく男の漂流生活ぶりが最高に楽しく、爆笑に次ぐ爆笑。
島に流れ着くごみを駆使して、それなりに快適に暮らしながら、完全なる退屈を楽しむ。
どうせ死んでいいんだからと、
そこらに生えてるきのこも臆せず食べる、汚い河の水も飲む。
でも彼はそのうちに美味しいものを食べたいという思いに駆られ
そうこうするうちに、生きることに望みを失っていた男が
お目あてのものを自分で作ることを夢見るようになり、それが彼の希望へと繋がっていくんですよ。
 
なんかね、私たちが便利さに埋もれ、すでに忘れてしまった感動がそこにあるんです。
欲求がアイディアを生み、希望が人を生かすのだとういうシンプルさがたまらない。
 

引きこもり女の過去に何があったかなど詳細を語ることなく
彼女の両親の思いなども描く手腕はお見事。
心を病んでいた彼女が、少しずつ勇気を持ち始める姿も感動です。
 
さて、河をはさんだ二人が、出会うことがあるのか。
 
キャスト・アウェイ』にオマージュを捧げたであろうつくりも楽しく
とっても素敵な人間賛歌でした!
 
 
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