しまんちゅシネマ

映画ノート

ドライヴ



ドライヴ
2011年(アメリカ)
原題 Drive
監督:ニコラス・ウィンディング・レフン
出演:ライアン・ゴズリングキャリー・マリガンブライアン・クランストンクリスティーナ・ヘンドリックスロン・パールマンオスカー・アイザックアルバート・ブルックス

【ストーリー】
きみに読む物語」「ブルーバレンタイン」のライアン・ゴズリング主演で、昼はハリウッド映画のカースタントマン、夜は強盗の逃走を請け負う運転手として働く孤高の天才ドライバーが、愛する女性を守るため裏社会を相手に命がけの戦いを繰り広げる姿を描いたクライムサスペンス。(映画.comより)



今日は、ライアン・ゴズリング主演、デンマークの新鋭ニコラス・ウィンディング・レフンカンヌで監督賞を受賞した『ドライヴ』。
こちらではもうDVDになってますが、スクリーンで観て以来再見はできてないので
以下は9/23付けの記事を、ほぼそのまま持ってきました。


修理工をしながら時にはハリウッドのカー・スタントマンをこなす男、ドライバー(ライアン・ゴズリング)は強盗の逃走を手助けをするプロの逃がし屋という二つの顔を持つ男。
彼はある仕事を引き受けたことで、犯罪に巻き込まれていくことに・・。
この映画を観終えた時に、「任侠ものっぽい」と感じ、ツイッターしました。
勿論マフィアが出てくる映画というのもあるんだけど
ゴズリング演じるキャラクターの静かでサイコなところと、クライムシーンのグロさが北野映画に似てるのではないかと思ったんですね。
ま、思ったというのは、私が北野映画を観てないからなんですがw
うわさに聞いた印象からね(笑)
とにかく、冒頭の逃走シーンからカッコいい。
ドライバーは必要以上の暴走をするわけではなく、時には静かにパトカーの後ろについたり、
ヘッドライトを消し、トラックの陰に隠れたり。
その駆け引きが、カーチェイス以上にスリリングでクールなんですね。

これは犯罪ものであると同時に、ラブストーリーでもあって
今回ドライバーのお相手となるのがキャリー・マリガン
服役中の夫を持つ一児の母であるマリガンが、控えめながら、孤独さを漂わせる。
ゴズリングはマリガン母子と交流しながら、それまで見せたことのないであろう笑顔を見せるんですね。
背景をほとんど語らない映画だけど、そのひと時だけが
ドライバーにとっての安らぎの時であることがわかる。
子供と「瞬きをしない」ゲームをするのだけど、それはラストのちょっとした伏線になってました。
主演はヒュー・ジャックマンが予定されていたのそうだけど
ゴズリングが演じたことで、映画の「静」が生きてきたと思います。
彼の演じるドライバーのクールでサイコな部分は、ジャックマンだと出せなかったのではないか
映画も、もっとアクションものに傾いていた気がします。
最後までゴズリングはドライバーと呼ばれ、役名はありません。
そのことで、ただそのときを生きる孤独な男の刹那感がいっそう際立ちました。

部分的にえらくグロいところがあるし、静かな作風も好みの別れるところかもしれません。
でも渋くてカッコよく、何よりロマンティックでクール。
音楽やファッションが70年代風なのは、ライアン・オニール主演の同タイトルの映画を意識したのかな?

ついに公開 お見逃しなく!