しまんちゅシネマ

映画ノート

地球に落ちて来た男

22日はアース・デイということで、今月のキーワード「地球」から
今日はデヴィッド・ボウイ主演のカルトSF『地球に落ちて来た男』を観ました。

blog_import_566b9dcd902ee.jpeg

地球に落ちて来た男
1976年(イギリス/アメリカ)
原題:The Man Who Fell To Earth
監督:ニコラス・ローグ
出演:デビッド・ボウイキャンディ・クラークバック・ヘンリーリップ・トーン【ストーリー】
メキシコの湖に一人の宇宙人が不時着する。世界的な特許をもとに大会社を設立した彼は、滅びつつある故郷の星にいる家族を救うため帰郷しようとするが、アメリカ政府は彼を実験用に監禁した……。(映画.comより)


デヴィッド・ボウイが演じるのは、タイトルどうり地球に落ちて来た男、すなわちエイリアン。
落ちて来たばかりのボウイは、妻から貰ったという指輪を売って、20ドルのお金を得る。
それが彼が地球で手にした最初のお金。
それから数年、様々な開発で富を得たボウイは科学者を雇い、星に帰る準備を始めます。
ある日、ホテルのエレベーターで気を失った彼は、メイドのメリー・ルゥーに介抱され
その日から二人は一緒に暮らすようになるんですね。
でも彼には帰るべき星があり。。というお話。

なんとも切ないSFでした。
ボウイ演じる宇宙人トミーはメリー・ルゥーとの暮らしに安らぎを覚えていく。
けれど妻子への責任感と郷愁の思いが、彼を苛立たせるんですねぇ。
トミーの正体を知ってなお、愛することをやめられないメリー・ルゥーもまた切ない。

静寂感のあるSF部分はとても素敵で、かなり好き。
なんだけど、説明が少ない映画でもあり、ところどころどころ意味が判らなかったのよねぇ。
しかもツッコミどころ満載だしw

 blog_import_566b9dcecf1c8.jpeg


そもそも、あれだけの知性と技術を持つエイリアンなのに
その宇宙船は牛糞おにぎりみたいだったしなぁ(笑)
あれじゃ、どこかの国のミサイルみたいに打ち上げと同時に空中分解必至でしょw

エイリアン一家もランドセル背負ったピンクのモジモジ君ファミリーみたいだったし(笑)

それにしても、ボウイは妖艶かつ、どこか人間離れした雰囲気で宇宙人にピッタリでした。
贅肉ゼロでタイツスーツも似合うしね。
細い女優さんにお姫様抱っこされたのにはビックリしたわw ほっそ~。

監督のニコラス・ローグは日本びいきなのか、随所に日本風なものが登場しましたね。
ボウイのらくだのももひき風ファッションには笑ったけど。

途中何度か、懐かしさに心の奥がうずくような感覚を覚えたのは
クローンは故郷をめざす』でも感じた郷愁の念なのだろうか。
揺れる映像にところどころ入る差し色の赤も美しい。

時の流れが物悲しいと感じる作品でした。

★★★★