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映画ノート

『黒衣の花嫁』 トリュフォーからヒッチコックへのオマージュ

しつこく「ブラック」繋がりで、今日はフランソワ・トリュフォー作品を。
コーネル・ウーリッチのミステリ小説をジャンヌ・モロー主演で映画化した『黒衣の花嫁』です。



黒衣の花嫁
1968年(フランス/イタリア)
原題:La mari?e ?tait en noir
監督:フランソワ・トリュフォー
出演:ジャンヌ・モロージャン=クロード・ブリアリ
ミシェル・ブーケシャルル・デネクロード・リッシュ
ミシェル・ロンズデール


コートダジュールで独身生活を楽しんでいた男、
その近くの町の銀行員、若手政治家……と
連続殺人が起こる。その現場にはいつも謎の女性がいた。
彼女の目的は何か……。(映画.comより)




ジャンヌ・モロー演じるヒロインは5人の男たちを冷徹に殺していく。
その目的は何かという作品。

ヒッチコックを尊敬するトリュフォーが、ヒッチコックにオマージュを捧げたものだそうで
音楽に『サイコ』などで知られるバーナード・ハーマンを起用したことで
ヒッチコックらしい風合いの作品に仕上がってますね。

タイトルからも想像できるし、早々に明かされるので書きますが、
モローは花婿を殺された復讐を果たそうとしてるんですね。
幼い頃から彼だけを見つめて大人になり、ようやく結ばれたと思った矢先・・
そう思うと非常に切ないものがあり、モローの気持ちも理解できる。

ただね、年齢的にちょっと「?」なんですよね。
5年の準備期間があったとは言え、モローは老けすぎな気が(汗)
何よりも違和感があったのは、モローさんが少し太り気味なところ。





復讐手段の多様さが面白い。
姿を見せることなく、復讐を締めくくるラストシーンに
オーケストラのウェディングマーチが高鳴る、これが見事でした。

★★★★