しまんちゅシネマ

映画ノート

パク・チャヌク『イノセント・ガーデン』




イノセント・ガーデン (2013)アメリ
原題:Stoker
監督:パク・チャヌク
出演:ミア・ワシコウスカマシュー・グードニコール・キッドマンダーモット・マローニージャッキー・ウィーヴァー
父親が交通事故で死んだ後、インディア・ストーカーと母の暮らす家に叔父のチャーリーがやってきた。
不思議なことにインディアはその存在すら知らされてなかった。

オールド・ボーイ』のパク・チャヌクのハリウッドデビュー作となるサスペンス・ドラマです。

この手の作品はあまり多くを語れないんですが・・・、
叔父チャーリーの存在が、インディアにある変化をもたらすという話。



原題のStokerは一家の姓
映画にはインディア(ミア・ワシコウスカ)とその母(ニコール・キッドマン)、死んだ父(ダーモット・マローニー)、叔母さん(ジャッキー・ウィーヴァー)そして叔父のチャーリーなど、ストーカー家の人々が登場するわけですが、ー家を表現するならStokersと書くであろうところ、あえてStokerとしてるのは、ストーカー家に流れる血筋というか、そういうのを表現してるのかなと思います。



叔父チャーリーの存在を知らされてなかったのは何故なのかが徐々にわかってくると同時に
インディア自身のある秘密が見え始め、そのとき『Stoker』という原題に納得するわけです。
ちなみに邦題の『イノセント・ガーデン』というのは、「禁断の秘密の花園の扉が開かれる」といった意味かしら。毎年誕生日に贈られる靴の代わりに贈られた「鍵」には父の思いが込められていたんですが、鍵は秘密の扉を開けるものという意味もあるんでしょう。
足元から忍び寄る小さな蜘蛛も、インディアの身体の奥底の「秘密の花園」に引き寄せられるようでもあり。。



どちらかというと薄い印象だったミアがセクシーなシーンまでこなし(官能的とまでいかないところが可愛いw)、衝撃的なヒロインを熱演。
ニコールは娘との間に微妙な距離を保つ不安定な母親を演じていて上手い。
エグい演出もあるのに美しく危険なサザン・ゴシック・スリラーな仕上がりで、
パク・チャヌク監督の新しい世界を見せてもらった気分。

面白いですよ。
日本公開は5/31~