しまんちゅシネマ

映画ノート

ウルフ・オブ・ウォールストリート




アカデミー賞の前哨戦の結果も次々に発表され、シーズンたけなわですね。
今月は12日にゴールデングローブ賞授賞式、16日にはオスカーノミネーションが予定されていますので、予想など絡めつつ、恒例のオスカー特集をおっ始めます。

まずは、実業家ジョーダン・ベルフォートの回想録『ウォール街狂乱日記 「狼」と呼ばれた私のヤバすぎる人生』を映画化した『ウルフ・オブ・ウォールストリート』。
ゴールデン・グローブ、ミュージカル/コメディ部門で作品賞、レオナルド・ディカプリオが主演男優賞にノミネートされています。
ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013)アメリ
原題:The Wolf of Wall Street
監督:マーティン・スコセッシ
出演:レオナルド・ディカプリオジョナ・ヒルマーゴット・ロビーマシュー・マコノヒージョン・ファヴローカイル・チャンドラーロブ・ライナージャン・デュジャルダン
日本公開:2014/1/31

20代で株式の世界に入ったジョーダン・ベルフォート(レオナルド・ディカプリオ)は、大胆なアイディアと人を引き込む話術で瞬く間に成功し年収49億を稼ぎだす存在に。ウォールストリートのウルフと呼ばれるようになるが、欲に任せ、違法なことにも手を出したジョーダンはやがて破滅の道を歩む・・

 マーティン・スコセッシとは5度目のタッグとなるレオナルド・ディカプリオがジョーダンをぶっ飛びに演じています。ま、お顔のしわは隠しきれず、20代はさすがに無理やんとは思うものの、ジョーダンのダイナミックな成功がレオの早咲き映画人人生に通じるものがあるからか、このレオは妙に嵌ってました。




 なんせ年収49億円ですから、お金の使い方も桁違い。
その破天荒な日常を映像で見せきるスコセッシの手腕も流石で楽しめたのだけど、3時間近い上映時間の長さもあいまって、セックスとドラッグにまみれのちゃんちき騒ぎには少し飽きましたわ。
レオのベッドシーンはまるでエロくはないものの、なんか生々しくて困った(汗)
それでも話術巧みに人を魅了するシーンなど、レオの演技の上手さを再認識したし、コメディもいけることに気づいたのは収穫。ドラッグでやばいことになるシーンは最高に笑えます。

 共演者ではいくつかの前哨戦で助演男優賞にノミネートされてるジョナ・ヒルがコメディを盛り立て、頑張ってますね。マコノヒーは?と思ったら、彼は前半少し出ただけだった。それでも強力な印象を残すのはさすが。



原作小説を気に入り、映画化を切望したというレオは、ジョーダンの狂乱をアメリカの迷走にかぶせたのでしょう。
才能も使い方を間違えると とんでもないことになる
全てを失って気づいても遅い と、そんな教訓も感じるところだけど
このクレイジーさも人によってはノスタルジックに響くのではないかな。

IMDbでは8.7と高得点ですが、作品賞ノミネートは、セックスとドラッグという題材をアカデミーがどう受け止めるかによるかも。