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映画ノート

【映画】 キル・ユア・ダーリン




ダニエル・ラドクリフデイン・デハーンらが、ビート文学を代表する作家たちを演じ、ビートニク黎明期を描く作品です。
キル・ユア・ダーリン (2013)アメリ
原題:Kill Your Darlings
監督:ジョン・クロキダス
出演:ダニエル・ラドクリフデイン・デハーン/ジャック・ヒューストン/ジョン・フォスター
日本公開:未定
詩人の父を持つアレン・ギンズバーグダニエル・ラドクリフ)は、コロンビア大学に入学し、そこでカリスマ性を放つルシアン・カー(デイン・デハーン)と出会い影響を受ける。ルシアンを介しウィリアム・バロウズジャック・ケルアックらと交流しながら、やがて独自の文学の世界に目覚めていく。

50年代から若者に熱狂的に受け入れられたビート文学については
ジャック・ケルアックの『オン・ザ・ロード』を映画化した同名作品で学んだところですが、
本作は『オン・ザ・ロード』から6年ほど遡った1944年の彼らの出会いから始まる物語。


 
 主演のアレン・ギンズバーグを演じるのはダニエル・ラドクリフ君。ギンズバーグジャック・ケルアック
ウィリアム・バロウズ等を引き合わせるルシアン・カーをデイン・デハーン君が演じています。
オン・ザ・ロード』と違って、実在したビート作家たちがそのままの名前で登場するのはわかり易い。
彼等の詩や小説は全然読んでないのだけど、ベン・フォスター演じるバロウズが、いかにも『裸のランチ』を書きそうでニヤニヤしたしw作品を知ってると余計に楽しめるんじゃないかな。

 まず、デイン・デハーン君は凄い存在感ですね。
ルシアンは鋭い感性を持ち、人を感化し、彼こそがビート文学の父ともいうべき役割を果たしていることがわかってくるのだけど、彼はあることから友人を殺害してるんですよね。
映画は事件がどうして起きたのかについても描かれていて、事件が作家たちに与えた影響や、
彼等が文学を生み出すそれぞれの背景にも興味を惹かれました。

 ビート文学が若者を熱狂させたのは、闇の中で混沌としつつ、そこから抜け出そうともがく若者の叫びでもあったからでしょうね。
映画は伝記としては勿論のこと、青春ものとして面白かった。

しかし、一番驚いたのはデハーン君とラドクリフ君のベッドシーンでしょうか(笑)
いや劇場公開版はそのさわりだけで、絡みの詳細はブルーレイで拝めるらしいのですが・・
って、別に拝まなくてもいいんですけどね(笑)
ラドクリフ君はハリポタ少年から脱皮しすぎでしょう。
あんなに小さかったのに、もうあんなことや、こんなことするようになったのかと
いちいち驚き焦りましたわw

監督のジョン・クロキダスはこれが初監督とのこと。
バーで歌われるオールディのナンバーなど時代を感じさせる演出もいい。
エンドクレジットでスタッフたちを50年代風のポートレイトで見せるところもセンスいいです。
でもひょっとしてゲイかなw



<追記>
6/9
上記の感想に誤りがありました。
ラドクリフ君のゲイ・ベッドシーンについて、お相手はデハーン君と勘違いしてましたが
ご指摘を受けて再見したら、行きずりの男性でした。
寝コケながら観てたのかなぁ。
デハーン君とはキスどまりでしたね。
2人の絡みを楽しみにご覧になった方がいたらごめんなさい。
訂正してお詫びします。