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映画ノート

【映画】 ザ・ホスト 美しき侵略者




ザ・ホスト 美しき侵略者(2013)アメリ
原題:The Host
監督:アンドリュー・ニコル
出演:シアーシャ・ローナン/ ジェイク・アベル/ マックス・アイアンズ/ フランシス・フィッシャー
チャンドラー・カンタベリーダイアン・クルーガーウィリアム・ハート
日本公開:2014/6/14

【ストーリー】
近未来、人類は「ソウル」と呼ばれる知的生命体の侵略にあっていた。わずかに残った人類は逆襲の機会をうかがいながら、ソウルに身体を乗っ取られまいと逃亡していた。ある日ソウルの襲撃にあったメラニーだったが、寄生され消えたと思ったメラニーの意識は残り、一つの体に人類とソウル、二つの意識が共存することになり・・

ガタカ』のアンドリュー・ニコル監督の新作SFです。
身体を乗っ取られ、人類が知的生命体に完全に置き換わろうとしている世界観は、『光る眼』などでも昔から描かれてきたSFホラーの定番ですが、本作は乗っ取られると眼の色が変わってしまうので、人間かソウルかわからないといった怖さはまるでなく、乗っ取られる恐怖よりも、逃亡しながら逆襲の機会を待つアンダーグラウンドな人間たちの活躍が主に描かれています。

面白いのはヒロインの設定ですかね。
シアーシャ・ローナン演じるメラニーは知的生命体に乗っ取られた後も、オリジナルのメラニーの意識がホストとして残ってしまっていて、人間からすれば敵と味方の半々的な存在であるというのが変わってます。
でもシアーシャが内なるメラニーと会話しながら行動する一人芝居は笑えます。
しかも原作者が『トワイライト』シリーズのステファニー・メイヤーとあって
お約束の三角関係が描かれるわけです(笑)
といっても、メラニーを愛する青年と、ワンダラー(ワンダ)となったシアーシャちゃんを好きになってしまう青年二人(ポスター参照)との変則的三角関係ね。
ベッドシーンもこなすシアーシャちゃんも大人になったなぁと思いつつも、ロマンスとしては少女趣味。
知的生命体たちの特性も際立たず、中途半端なSFになってしまった印象でしたね。

変な話、知的生命体の運営する世界は合理的で理想郷に見えたりしてね
「人間って素晴らしい!」ってところを実感できないと、映画としては感動のしようもないかなぁ。