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映画ノート

【映画】 『荒野はつらいよ ~アリゾナより愛をこめて~』100万通りの死にざま!



荒野はつらいよ ~アリゾナより愛をこめて~(2014)アメリ
原題:A Million Ways to Die in the West
監督:セス・マクファーレン
出演:セス・マクファーレン / シャーリーズ・セロン/ アマンダ・セイフライド/ ジョヴァンニ・リビシ/ ニール・パトリック・ハリス/ サラ・シルヴァーマン/ リーアム・ニーソン
日本公開:2014/9
開拓時代、人々は色んなに死に方をしたんだよというのを、ブラックユーモアたっぷりに描く西部劇コメディ。
監督は『テッド』で一躍有名になったセス・マクファーレン。今回は主役も努めています。

セス演じるアルバートは西部開拓時代に生きていながら、銃さえ撃ったことがない冴えない羊飼い。
流れ者のミステリアスな美女に惹かれ始めたことから、アルバートは危険に立ち向かうことになる というお話です。




モニュメントバレーの雄大な景色をバックに、郷愁を誘う音楽が流れるとワクワク
一気に西部劇の世界観に引き込まれてしまいました。
開拓時代をネタにしたコメディのやり取りから生まれたという本作
「あるある」的なブラックユーモアにセンスを感じられ、相変わらずのシモネタも満載でとにかく可笑しい。
セス・マクファーレンって全然すれた感じがなく人のよさそうな風貌なんですよね。誠実さが滲み出るというか。なので本作の平和主義の晩生な羊飼い役もぴったりで、シャーリーズ・セロン相手に、気恥ずかしいほどの純愛を繰り広げてくれても嫌味がなく、微笑ましいんだな。完全に役得だけど~。



ネタ的な笑いを予告で見すぎていて、本番で爆笑できないというのはあるけれど
サウンドトラックや衣装や建築物等のこだわりに、監督の古き映画への愛が本物だと感じさせてくれます。
シモネタには賛否あるところでしょうけど、ロマンティックコメディとしても見所があり
ギャグ的なコメディに終わらないスケールの大きさにもクリエーターとしての才能も感じました。

カメオの使い方にも拍手を送りたいところで、黒人ネタに渇を入れるラストシーンも爽快!
映画へのオマージュもたくさんだと思うので、詳しい人ほど楽しめる作品ですね。