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映画ノート

【映画】 『ロードゲーム』:「滝汗!サスペンス映画100」制覇シリーズ



ロードゲーム(1981)オーストラリア
原題:Road Games
監督:リチャード・フランクリン
出演:ステイシー・キーチ/ ジェイミー・リー・カーティス/ マリオン・エドワード/ グラント・ペイジ
日本未公開
 
深夜、あるモーテルの一室で殺人事件が起きる。
一方、モーテルに泊まり損ねやむなくトラックで一夜を過ごしすことになった主人公パット(ステイシー・キーチ)。翌朝、ごみ収集の物音で目を覚まし愛犬のためにドアを開けると、愛犬ボズウェルは道路わきに置かれたゴミ袋に一目散。その様子をモーテルの窓から見つめる人影にパットは違和感を感じる。
「こんな朝早くから、なんでモーテルの客がごみ収集を気にするんだよ・・」


滝汗シリーズ、今日はバラバラ殺人事件に遭遇したトラック運転手が、推理を働かせながら犯人と思われる男を追跡するというアクション・ミステリー『ロードゲーム』。
オーストラリアのリチャード・フランクリン監督は本作が認められ、この後『サイコ2』の監督に抜擢されたんだそうです。




タイトルの「ロードゲーム」というのは、主人公が退屈しのぎに路上で見かけた人々のバックグラウンドなどを推理するゲームをそう呼んでいて、ヒッチコックのミステリーを敬愛する主人公がゲームを楽しむうちに、事件の真相に迫っていく過程が面白いんですね。
狼と犬の掛け合わせの狼犬ボズウェルが素朴で可愛くて、この子を相棒にしたやりとりも楽しくてね。
犯人が警告のため愛犬に手を出したことがパットの怒りを爆発させ、自らの手で犯人を捕まえようとするのはなかなかスリリングです。
パットを演じるステイシー・キーチアウトローながら一途なキャラもいい。

途中拾うヒッチハイカー「ヒッチ」にジェイミー・リー・カーティス
『サイコ』のジャネット・リーの娘を使うところにも監督の思い入れを感じるところ。

オーストラリアのハイウェイを行くロードムービーとしてゆったりした雰囲気もありつつ
時にホラーに、時にアクションスリラー的にと緩急の効いた演出もマルで楽しめた一本です。




余談ですが、冒頭モーテルで殺される被害者が裸でギターを爪弾くシーン
ギギギグギーみたいな「どんだけ汚いねん!」な音を出すんですよね(汗)
あれは滝汗! 殺されても仕方ないレベル(笑)