しまんちゅシネマ

映画ノート

【映画】 『ニンフォマニアックVol.1』私が色情狂になった理由(わけ)







帰省から戻りました。
久々の記事がこれって我ながらどうなの とは思うものの(笑)
Netflixのストリーミングに登場していたので観てみました。
ラース・フォン・トリアー監督が色情狂の女性の性に迫る問題作。二部作の前編です。
ニンフォマニアック vol.1 (2013)デンマーク/ドイツ/フランス/ベルギー/イギリス
原題:Nymphomaniac: Vol. I
監督:ラース・フォン・トリアー
出演:シャルロット・ゲンズブールステラン・スカルスガルドステイシー・マーティンシャイア・ラブーフクリスチャン・スレイターユマ・サーマン/ ソフィ・ケネディ・クラーク/ コニー・ニールセン
日本公開:2014/10/11
雪の降る夕暮れ、怪我を負い路上に横たわる女性を見つけたセリグマン(ステラン・スカルスガルド)は、女性を自宅に連れ帰りお茶を供す。女性の名前はジョー(シャルロット・ゲンズブール)。
セリグマンに訊ねられ、ジョーは性への強い関心を抑えられない自分の半生を語り始める・・





二部作の前編である本作では、ジョーがセリグマンに自分の性の遍歴を語る形がとられます。
若きジョーを演じるのは清楚な美しさが印象的なステイシー・マーティン
ジョーは早くから性に目覚め、友人と2人、性的関係を持つ男の数を競い合い
列車の中で男をハントしたりするんですね。
性描写が時間的に短いこともあり、個人的には噂ほどじゃないと思ったものの
出すときはモロ出しなのと、途中画面いっぱいに男性器が映し出されたりするので要注意。
終盤にきて、ポルノかとの論争があるのもやむなしと思う描写もありました(汗)




それでもジョーの話を聞きながらスカルスガルド演じるセリグマンが自分の趣味の釣りや音楽に例えて性を分析するあたりは哲学的で、知的さと冒険的な表現が混在します。
ジョーの父親(クリスチャン・スレイター)や、最初にバージンを捧げたジェロームシャイア・ラブーフ)との関わりには、愛や性の根源を真摯に捉えようとする作品であることも伺えますね。


数え切れないほどの男と関係を持つ中、彼女はセックスに感情を持ち込まないことを決め
時に相手の家庭を崩壊に導くことがあってもあっけらかん。
浮気された妻を演じるユマ・サーマンがグッジョブで、ブラックユーモアが効いてます。



正直後半を見ないと映画がどこに向かうのかも分からず評価もできませんが
終始面白く観たのは確か。
雪や雨など自然の映像の美しさも印象的です。

本作は『アンチクライスト』『メランコリア』に続く鬱三部作の最終章ということ
ジョーの心の変遷がどう描かれるのか興味が沸きます。
肝心なところで「バッサリ」終わったこともあり、後半がとてつもなく気になります。

これまであまり好きじゃなかったシャイア君が本作ではなかなか魅力的。
ちなみに、エンドロールによると、実際に交わってると思えるシーンは
ポルノ俳優らによる「ボディダブル」だそうです。

だよな・・・