しまんちゅシネマ

映画ノート

【映画】フィリップ・シーモア・ホフマン『ゴッド・タウン』

新春一発目はこれ!
 



ゴッド・タウン
(2014)アメリ
原題:God's Pocket
監督:ジョン・スラッテリー
出演:フィリップ・シーモア・ホフマンクリスティナ・ヘンドリックスリチャード・ジェンキンスジョン・タトゥーロケイレブ・ランドリー・ジョーンズエディ・マーサン

 
 

ミッキー(フィリップ・シーモア・ホフマン)は爆乳妻ジーニー(クリスティナ・ヘンドリックス)に頭が上がらない。
あるとき妻の連れ子のレオン(ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ)が仕事先で「事故死」。
金銭トラブルを抱えたミッキーがレオンの葬儀代に頭を悩ませる一方で、爆乳妻は息子の死に疑いの目を向ける。地元新聞のアル中コラムニスト(リチャード・ジェンキンス)も詮索を始め、ゴッズポケットの町は俄かにざわめき始め・・


ホフさんが亡くなって、もう一年近くになるんですね。
本作は昨年5月に少数館で公開されらしいんですがこれが面白くてね。
ホフさん主演という以外に、さほど期待もせずに見た私には思わぬ拾い物でした!

 gods3.jpg

タイトルでもある「God's Pocket」はこの町の名前
ここ、ベンアフの『ザ・タウン』を髣髴とさせる軽犯罪者の暮らす町という感じでね。
レオンの死をきっかけに、この町にあれよあれよという間に死体が転がり始める。
その不条理感とブラック加減は初期のコーエン作品を髣髴とさせるものがあり
風が吹けば桶屋が儲かる」的な悪の連鎖が可笑しみと哀れを絶妙に醸し出すんですよね。

監督のジョン・スラッテリーはこれが長編初監督作品とのこと。
俳優出身ということもあってか、出演者が曲者揃い!
ホフさんは静かな役でもあり、やや精彩を欠いた気がするけれど
その分、ジェンキンスさんやタトゥーロが職人振りを発揮してくれるし
馬鹿息子レオンを演じたケイレブ・ランドリー・ジョーンズ(『アンチヴァイラル』)の演技の幅にも感服。
あ、でも大半は死体でしたけど(笑)
 

ただ最初波に乗りにくいのが残念かな。
葬儀のシーンから始まり、3日前に戻って話の顛末を見せるという構成なんですが
冒頭からジェンキンスさんのナレーションで語られることの繋がりがわかり難く頭が混乱するんですよね。
まぁ、ジェンキンスさんには色々混乱させられましたけどw
監督遊んだね~。
あまり評価は高くないようだけど、映画通はこの可笑しさきっとわかるはず。
結構なブラックコメディでした(笑)

トレーラー貼っておきます。(ちょっと見せすぎw)