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映画ノート

【映画】チャッピー





『第9地区』のニール・ブロムカンプ監督の3作目『チャッピー』を観てきました。

チャッピー(2015)アメリ
原題:Chappie
日本公開:5/23/2015
allcinemaデータ


2016年のヨハネスブルグ。麻薬犯罪の多発するこの地ではロボット会社の若きエンジニア ディロン(デヴ・パテル)の作り出したロボット警官が量産され、悪の一掃に効果を挙げている。
しかしディロンには夢があった。
「自分で考え感じることのできるロボットを作りたい。」
社長(シガニー・ウィーヴァー)から、「馬鹿げたこと」と却下された彼の夢は
思わぬことから実現することになる。



経緯は説明しませんが、本作で「感情を持ち、自ら考えることのできるロボット」として誕生するのが元警官ロボットのチャッピー。
新しくプログラミングされたチャッピーの中身は生まれたての赤ちゃんで、彼はヘレン・ケラーのごとく、ものには名前があることを覚え、以後急速に知識をつけていきます。

一貫して近未来像を描き続ける監督が、今回扱うのは「AI」
近い将来、おそらくは多くのロボットが日常に入り込んでくるでしょう。
でも彼らが自ら考え感情を持つことになったらどうなるんでしょうね。
掃除ロボットのスイッチオンしても「今日は気分が乗らないからやめとくわ」とか言われて
お料理ロボットに「あなた太りすぎだから」とベジタリアンな食事ばかり作られても嫌だ。
ようするに、人間は「言われたことだけきちんとやってくれる」ロボットを求めている。
人間より知能の高い者が自由に動き回ることには脅威さえ覚えるでしょう。

本作でもロボットの持つ可能性や脅威についても触れてますが・・
主題はロボット映画に典型的なものではないのね。



チャッピーは周りの環境に影響され悪いことを覚えたりもするけど、愛情を注いでくれる人のおかげで優しいロボットになっていく。これって人間の成長と同じで、ある意味「子育て」を楽しむ映画。

最終的にたどり着く出来事には、おそらく賛否両論あるでしょう。
どうしても、命とか神とか、少し哲学的な方向に考えたくなるんですが
監督のインタビューによると、そういうのを意識はしてない様子。
将来的にありえるであろうテクノロジーを映画で形にすることを追求したい監督さんみたいなので、見る側が哲学をぶち込むのは勝手だけど、難しいこと考えすぎず映像を楽しむのが正解かな。純粋に「愛」を感じたらとても愛しい映画になるはず。

チャッピー役には監督作品にお馴染みのシャールト・コプリーがクレジットされてます。
チャッピーの生みの親ディロンを演じたデヴ・パテルは頑張る姿が好印象。
ディロンと対極にあるエンジニアにヒュー・ジャックマン


日本公開は5/23です。


私ごとですが・・
風邪が治って、雪が融けたところでようやく出かけようと思ったら車が動かないんでやんの(泣)
2週間以上動かさなかったのと寒さが重なってバッテリーやられたんだろうね。
プライベートで日本に行ってた旦那はそのままフィリピンに出張になり今だ帰らず。
こんなときに車がないって最悪なんですけど。
迎えに来て映画館に連れて行ってくれた友に感謝。