しまんちゅシネマ

映画ノート

地下室のメロディー

イメージ 4
 
Mélodie en sous-sol
製作国:フランス
 
■感想
ジャン・ギャバンアラン・ドロン共演のクライム・アクションです。
 
老ギャングのシャルル(ジャン・ギャバン)は5年の刑期を終え出所。
貧乏くさく働くなんてまっぴら御免。余生はセレブとして暮らすんだい!
ってことで、彼はすでにカジノの地下金庫強奪を企てていたんですね。

計画実行の相棒として選んだのは、ム所で知り合ったチンピラのフランシス(アラン・ドロン)。果たして、うまくことは運ぶのか。
 
 
イメージ 3
 
 
粗野でプー太郎のフランシスと 何がなんでもラストチャンスをものにしたい老ギャングのシャルル
二人のコンビのかみ合わなさが面白いです。
 
もともとフランシスなんて信用しちゃいないけど、それでも彼を使うしかない老ギャング。彼にはすでに頼るべき人脈もないのでしょう。ちと哀れ。
イメージ 1
 
この映画、中盤まで、中途半端な恋愛もの風で掴みどころがないのだけど
ドロン演じるフランシスのえせセレブの滑稽さや短絡振り
シャルルとの不協和音を楽しんでおけばいいかな。
(とは言っても仕立てのいい服に身を包むドロン様はやはり美しい)
 
イメージ 2
 
そして後半、いよいよカジノで計画実行のときを迎えると
それまでとは打って変わって手に汗握るスリリングな展開になる。
空調の筒の中を通り抜けたり、エレベータの綱をよじ登ったりと
華麗にアクションをこなすドロン様も見ものです。
 
ところがね、山場を過ぎての終盤に、とんでもない落としが。

うっはー、なにこれー、面白すぎる~!!!

・・・何か他にうまい表現は出来ないのかと恥ずかしいのだけど、ご覧になった方にはこの興奮の理由分かっていただけるかと(笑)  
 
プールサイドでのラストシーンは映画史に残る面白さ! 
ブラックでシニカル、お間抜けでやるせなく
ドロンとジャン・ギャバン、二人の表情にも笑ってしまった。
 
コメディ寄りでギリギリにノワールなのが楽しい一本でした。
 
 
*yahooからの移行記事に加筆して再掲しています