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映画ノート

フレイルティー/妄執


2001年(米)監督:ビル・パクストン出演:マシュー・マコノヒービル・パクストンパワーズ・ブース/マット・オリアリー/ジェレミー・サンプタールーク・アスキュー/ミッシー・クライダー/ダーク・チートウッド/グレッグ・セラーノ【ストーリー】米テキサス州ダラスのFBI司令部。捜査官ドイルは、全米を震撼させているテキサスの連続殺人事件を担当していた。殺人鬼は必ず“神の手(ゴッド・ハンド)”という謎の文字を現場に残している。だが、ドイルらFBIは依然として犯人を特定出来ず、頭を悩ませていた。ある嵐の夜、そんな彼らのもとへ、フェントンと名乗る男が訪ねてくる。男は、犯人は弟アダムで、数々の殺人を犯した後に自殺を遂げたと告げる。そして、弟にはある理由があったと付け加え、彼ら兄弟の少年時代まで遡るその恐ろしい物語を語り始めるのだった…。

ハロウィンホラーシリーズ第6弾! 衝撃のオカルトスリラー!妄執!!!

■感想
「ツイスター」の俳優ビル・パクストンの初監督作品です。

これね、キャッチコピーが
禁断のラスト!覗くとあなたの震えは止まらない!!
というもの。

ちょっと大袈裟だろう!とは思うものの、これ本当に怖かったです。

弟が生まれると同時に母親が死んでしまったミークス一家。
修理工の父と幼い兄弟二人、ささやかに仲のよい家族として暮らしていたのですが、
ある日、父に舞い降りた神の啓示。。

その日を境に、家族の生活は一変してしまうのです。

父の言葉を素直に信じる弟。それに対し、兄はどうしても父を理解し、受け入れる事が出来ない。
そんな親子、兄弟の関係の心理的緊張を巧みに描きつつ、本作のキーはオカルト。



多くの日本人にとって、「神」は苦しい時に手を合わせるくらいの存在なので、
この作品ピンとこないところはあると思います。
でも、神を信じる、信じないに関わらず、この展開にはゾゾゾっとさせられること間違い無し。

最後にちょっとしたドンデン返し的要素も盛り込みながら、サスペンスフルなストーリーには
最初から最後まで引きつけられました。


ビル・パクストンが初めてメガホンを取った本作、2001年にアメリカの小さな映画祭に出品されて評判となり、やがて大物映画監督たちの賞賛も集めて次第に公開規模を拡大していったというのも頷けます。

心理的に怖い作品。大人になったマシュー・マコノヒーの不気味な演技にはちょっと笑えますが
少年時代を演じた二人の子役の演技が秀逸。

記憶の奥に住み着く深い恐怖を味わってください!


★★★★☆