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映画ノート

トロピック・サンダー/史上最低の作戦


2008年(米)監督:ベン・スティラー出演:ベン・スティラージャック・ブラック/ロバート・ダウニー・Jr/ブランドン・T・ジャクソン/ジェイ・バルチェルダニー・マクブライド/スティーヴ・クーガンビル・ヘイダーニック・ノルティ/ブランドン・スー・フーマリア・メノウノス/タイラ・バンクスクリスティーン・テイラー/マュー・マコノヒー/トム・クルーズ【ストーリー】ベトナム戦争で英雄的な活躍をしたというアメリカ人兵士テイバックのベトナム戦争回顧録“トロピック・サンダー”が映画化されることになった。そして撮影現場には、この作品でスターへの返り咲きを図る落ち目のアクション俳優タグ・スピードマン、オナラ以外にも芸域を広げようと意気込むコメディアンのジェフ・ポートノイ、黒人の軍曹に成りきるため手術で皮膚を黒くしてしまったオーストラリアの過剰な演技派カーク・ラザラス、といったクセ者俳優たちが集結。こうして、いよいよ撮影が始まるが、俳優たちのワガママなどで僅か5日間にして予算オーバーとなってしまう。そこで困り果てた監督のデミアンは、テイバックの助言により、東南アジアのジャングルで撮影を再開することに。何も知らされず台本通りジャングルを徘徊する俳優たち。しかし、そこは凶悪な麻薬組織が支配する本物の戦場だった…。
■感想
ちょっとあほらしそうだよなぁと思ってDVDを待ち、ようやく鑑賞~。
今をときめくビッグスター共演による、とびきりお馬鹿なサバイバル映画でした!

史上最高の戦争映画として撮影が開始されたものの、爆破装置の失敗により、いきなり予算オーバーの憂き目にあい、
もやは撮影もこれまでと思われた頃、なんと制作者は俳優たちを東南アジアのジャングルに連れ出し、ゲリラ撮影を敢行する事を告げる。

ところがこのジャングル、本物の麻薬組織が支配する恐ろしいところだったんです。

そうとは知らない俳優たちは、凶悪麻薬組織相手に、機関銃をぶっ放し、台本どおりの演技を繰り広げるから大笑い(爆)

監督、製作、脚本、原案ベン・スティーラー。なんとアイディアから20年の年月をかけたと言うから凄い。

主演も勤めるベンの役所は、かつてのアクション大スター。『アイ・アム・サム』っぽい映画の大失敗もあり、今は落ち目。
タイラ・バンクスにどぎつい一言を喰らうシーンも笑えます。でもこれタイラの人気TV番組知らないと面白さ半減かな。

ジャック・ブラックは下ネタ専門のお茶の間スター。オナラが武器というのもジャックらしいw

ロバート・ダウニー・JRはオスカー5回獲得の演技派俳優。
黒人の役を演じるために、皮膚整形の手術までしちゃう役者馬鹿。。
演技中の声も黒人独特の野太い声を使いこなし、全然ダウニーさんに見えないわ~。

さてさて、何も知らない彼ら、果たしてジャングルでの死闘を乗り切り、無事生還出来るのでしょうか。


とにかく驚くのは、凄まじい爆破シーンなど、本格アクション映画になってること。
ちょっとグロいところもあって、ブラックです。
映画撮影中の映画人のお話しなので当然ハリウッドネタも満載。

ベンの長年の親友かつエージェントのマシュー・マコノヒーは今回唯一まともな人間に見えました。
恐いのが大物プロテューサーを演じたあの人よね(爆)映画製作の裏側をブラックに見せてもらいました。
しかも、、ププ。いや、これはもう観て笑うしかないですから。


色んな映画のパロディ満載のようだけど、少なくとも『プラトーン』は観といた方がいいでしょね。
最後は何気に友情感動系で終ります。

冒頭、予告編がいくつか出て来るんだけど、その一つにトビー・マグワイアとダウニーさん共演の神父ものの予告が。
いや~、そっち観てみたいわ。

今のご時世に戦争ものってひんしゅくなんじゃ?と思ってたんだけど、敵が麻薬組織だったのにはなるほど。
ベンさんも考えてるよね~と感心したのでした。色んな社会的なメッセージもありますよ。



★★★*☆