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映画ノート

情婦


1957年(米)監督:ビリー・ワイルダー出演:タイロン・パワーマレーネ・ディートリッヒチャールズ・ロートン/エルザ・ランチェスター   トリン・サッチャージョン・ウィリアムズ/ヘンリー・ダニエル/イアン・ウルフ/ノーマ・ヴァーデン【ストーリー】金持ちの未亡人を殺した容疑をかけられたレナード(パワー)は、老齢ながらロンドンきっての敏腕弁護士ロバーツ(ロートン)に弁護を依頼。だが“検察側の証人”として法廷に立ったレナードの妻クリスティーネ(ディートリッヒ)から、思いもかけない証言が発せられた……。
■感想
アガサ・クリスティが自身の短編小説を基に戯曲化した『検察側の証人』の映画化だそうです。
英タイトルはそのまま『検察側の証人』ですね。

金持ちの未亡人を殺害したとして罪に問われる男レナード。彼は殺害を犯したのかどうか。
死亡推定時刻に家にいたかどうか、その証言が争点となり繰り広げられる法廷劇です。

流石に名作と言われる作品でしたね~。

依頼人の弁護に当たるのがロンドンきっての敏腕弁護士ロバーツ。
鮮やかな切り口で検察側の証言を覆し、有利に弁護を進めるのですが、最後に登場した依頼人の妻の証言により
裁判は思わぬ展開を見せるというもの。

いやいや、驚かされました。二転三転する複雑な展開には惚れ惚れしますわ。

老弁護士ロバーツを演じるチャールズ・ロートンが、凄腕なのにお茶目なのもいいですね。
心臓病を押して法廷に立つ彼とおかかえ看護婦とのやり取りがユーモラスだったり
証人台に立った被害者のお手伝いのおばさんがユニークだったりと、笑いを誘うシーンも多く、
法廷ものなのに、とても観やすく楽しめました。

因に主演の弁護士と看護婦のお二人は実のご夫婦だということで、息もピッタリ。



妻の証言をめぐり、色々に驚かされます。何故妻はそんな証言をしたのか、
これ語ってしまう訳にはいかないので、未見の方はぜひご自分の目で確かめてくださいね。

裁判の行方は、やはり弁護士の腕だよなぁと思わせながら、その観客をも欺く脚本が素晴らしい。

面白かったです。



★★★★*




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