しまんちゅシネマ

映画ノート

カールじいさんの空飛ぶ家


2009年(米)監督:ピート・ドクター/ボブ・ピーターソン声の出演:エドワード・アズナー/クリストファー・プラマー
■感想
昨日のまったりコメディに引き続いて、今日はアニメかよ!と
どこかから声が聞こえて来そうですが。。許せw

【ストーリー】
78歳のカールじいさんは、亡き妻エリーとの思い出が詰まった家にひとり静かに暮らしていたが、周囲の再開発でその生活が失われそうになったある日、エリーの夢だった南米奥地の秘境を目指すため、人生最後の大冒険に出ることを決意。家に大量の風船をつけて大空へと飛び立つ。


出会いから結婚、そして別れ。カールじいさんと最愛の妻エリーの半生が描かれる序盤のシーンだけでまず涙。

エリーと南米の秘境を訪ねることを夢見て来たのだけど
生活をしていれば様々な予期せぬ出費が重なるもの。
気付けば冒険好きだった妻の夢を叶えてあげられなかった。。

近所では再開発が進み、一人余生を送ることも難しくなったある日
カールじいさんは妻との夢を実現すべく、秘境を目指すことを決心するんですね~。
エリーの想い出のいっぱい詰まった家とともに!!!(笑)


脚本家の不足が言われて久しい全米映画業界ですが、ピクサーの世界は別かしら
ファインディング・ニモ』の脚本家のボブ・ピーターソンの原作、脚本ということですがとにかく素晴らしい。

映画の後半はカールじいさんと、ひょんなことからお供をすることになった8歳の少年とのアドベンチャー
犬や大きな鳥を引き連れての冒険はピクサー版桃太郎かw

孤独な老人が、少年との出会いを通して新たな価値観を見出していく様子が感動的で
これは昨日のホルテンさんに通じるものもありますね。
杖や入れ歯などw老人グッズを駆使したバトルも楽しい。じいさん本当に78歳? 元気すぎる~w

妻の夢を実現させてあげられなかったことに、大きな後悔を感じていたおじいちゃんが
終盤、妻の思いに気付くシーンにも涙、涙。
大きなイベントなんてなくっても、二人で過ごした日々は愛に満ちていたんだよねぇ。

先日オスカーアニメ部門のセミノミネートの10本が発表されましたが
今年はコレッキャないでしょと、他のを観てないけど思っちゃいますね~。
昨年の『ウォーリー』同様、作品賞などアニメ以外の分野でも旋風を巻き起こしそうな予感。
『ウォーリー』と比べるとすれば、キャラ的な可愛さで『ウォーリー』に軍配が上がるものの
ロットントマト98%も納得。笑いあり涙ありの秀逸アニメでございました。

日本公開は12/5~。お薦めです。


★★★★*