しまんちゅシネマ

映画ノート

ジェフリー・ダーマー


アカデミー賞発表まで一週間!
ということで、今週はアカデミー直前スペシャル~!!
 
今日は助演男優賞ノミネートジェレミー・レナーの応援スペシャ
実在した殺人鬼を描くホラー・サスペンス『ジェフリー・ダーマー』です。

 
2002年(アメリカ)
監督:デヴィッド・ジェイコブソン
出演:ジェレミー・レナーブルース・デイヴィソン/マット・ニュートン/アーテル・カヤルー/ディオン・バスコ/ケイト・ウィリアムソン
 
■感想
ジェフリー・ダーマーは17人の男性を殺した殺人鬼。
15件の殺人に対し、937年間の禁固刑に処されましたが、
刑務所内で他の受刑囚に殺され、34歳の命を閉じています。
 
幼い頃から動物の死体に異常に関心を持っていた彼は
殺人のあと、性行為に及び、
何度かの殺人の後には、肉を食べるようになっていたとか。

このダーマーを演じるのが、ジェレミー・レナー
過去と現在を交錯させながら、シリアルキラー、ジェフリー・ダーマーの実質に迫ります。
 
死体を嗜好し、食人、死体切断を繰り返したとされるダーマーですが
映画の中で、肉を食べるシーンは出てきません。
切断シーンも控えめに一度あるのみ。
 
それでも画面からは常に緊張感が漂い
ジェレミーの職場でチョコレートが攪拌される映像に至っては
この中にもしや死体が?と思わせる見せ方なんですね。
 
最初に殺人に及んだのが高校生の頃
その後、酒におぼれ、バーで酒に薬を混入し、眠らせては男たちを強姦
主に彼の餌食になるのは、黒人やヒスパニックなどのゲイ
 
あるとき、彼は一人のアジア系青年に
独自のロボトミー手術を施そうとするんですね。
愛するものを、ペットのように生きた状態で手元に置きたかったのでしょう。
その青年をついに殺すことになるときに流す涙が印象的です。
マイノリティに対し、卑下する気持ちがある一方で
彼らに惹かれるといった面を併せ持っていて、その人間性はかなり複雑。
 
ジェレミーは目力があるのに、どこかうつろな表情で美青年ダーマーを好演。
この演技が目に留まって『ハートロッカー』の主役に抜擢されたとか。
 
ジェレミー頑張れ!