しまんちゅシネマ

映画ノート

アフター・アワーズ


マーティン・スコセッシ監督によるブラックコメディ。
ひとりのサラリーマンが体験する、奇妙な一夜を描く不思議な味わいの作品です。
 
    リンダ・フィオレンティーノ/キャサリン・オハラ/ロバート・プランケット/ウィル・パットン
 
スコ爺ってハードな作品を撮るイメージがあって、苦手意識があったんだけど、
ヒューゴの不思議な発明』で違った一面を見ました。
スコ爺の他の作品も観なきゃってことで、まずは人気のこの作品から。
 
舞台はニューヨーク
主人公のポール(グリフィン・ダン)は、ある日カフェで出会ったイケテる女の子から呼び出され、
夜の街に繰り出したことから、彼はとんでもない一夜を過ごすことになる・・というお話。
 

 
ポールというのは、大企業で社員相手にコンピューターを教える仕事をしてるようだけど
基本も判ってない社員の相手に半分うんざりで、他人の話にさほど興味もない様子。
住まいのアパートも小奇麗。
セルフコントロール能力に長けたニートな若者なんですね。
 
そんなポールが、カフェで出会ったロザンナ・アークエットにはちょっと興味を持ち
彼女に呼び出され、夜中にタクシーを走らせ会いにいくという、冒険に出るんですな。
ニューヨークの下町っていうのは、テキサス暮らしの私からすると また別の国です(笑)
どっか普通じゃない人たちが、それぞれ好きに暮らしているというイメージ。
 
ポールはそんな不思議世界に足を踏み入れ、奇想天外なゴタゴタに遭遇します。
こんなところごめんだ、家に帰りたい!
ところがひょんなことから持ち金を失くした彼は電車賃さえない。
なんとかしようと画策すればするほど、事態はとんでもない方向に向かってしまうという皮肉に
気の毒だけど笑うしかないです(笑)
 
まさにナイトメアな一夜を体験したポール
きっと彼の人生観変わっただろうなぁ。
 
オチもお洒落に決めましたね。
一夜のうちにエリートな男をホームレス同然のボロボロ男に変えてしまう
ファンタジーなスコセッシ・マジックに拍手。 
 

 個人的にプチテリー・ガー祭りです。