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映画ノート

ワイルド・エンジェル

コーマン帝国』を観て気になったのがこれ。
ロジャー・コーマン映画最大のヒット作であり、
イージー・ライダー』に繋がる一本だったんですね。


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ワイルド・エンジェル
1966年(アメリカ)
原題:The Wild Angels
監督:ロジャー・コーマン
出演:ピーター・フォンダナンシー・シナトラブルース・ダーンルー・プロコピオマイケル・J・ポラードゲイル・ハニカットダイアン・ラッドディック・ミラー
【ストーリー】
無軌道な暴走族エンジェルを率いるリーダー、ブルースは、警官に撃たれて重傷を負った相棒を連れ戻すため、病院へと潜入するが……。(映画.comより)


ヘルズ・エンジェルというのは1948年に結成されたバイカーのグループで
麻薬や売春などの犯罪にも手を染めてきた組織らしいのね。
って、知らなかったんですけど^^;

この映画が製作された60年代というのは、アメリカン・ニューシネマが幕を開ける頃でもあり
体制に反撥する映画が多く作られていますね。これもそういう一本。
映画に出てくる暴走族は本物のヘルス・エンジェルスのメンバーを使っているというから驚き!

内容は、警察に撃たれ重症を負った仲間ルーザー(ブルース・ダーン)を奪還すべく
ヘルズ・エンジェルのメンバーたちが、病院に潜入するというもの。

グループのリーダー、ブルースを演じるピーター・フォンダがカッコいいのねぇ。
世間に反撥するブルースの姿は、否が応でも
父を憎み、反撥し生きてきた男、ピーター本人の姿に重なります。

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乱痴気騒ぎに身を任せ、道徳心くそくらえな若者の姿や
牧師に理由を問われても、「自由でいたいから」としか答えられないブルースにはやるせなさを感じるところだけど、彼らにとっては紛れもない青春。

ちなみに当時は無名のピーター・ボグダノヴィッチが脚本の大部分と、助監督を担当し
編集はモンテ・ヘルマンだそうです。

なかなか魅力的な作品でした。

★★★☆